Title 2023年韓国学国際学術会議
Date 2024-01-05 Views 629
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韓国学中央研究院(AKS)は、2023年12月5日(火)から12月6日(水)までの2日間、オーストラリア国立大学で「AKS-KSAA 韓国学国際学術会議」を大洋州韓国学会(KSAA)と共同で開催した。1979年から隔年で開催されている韓国学国際学術会議は、韓国学の分野において深みのある学術的な議論を増やし、韓国学研究者間の人的交流を活性化させることに貢献してきた。韓国学国際学術会議はここ約10年間、各地域における海外韓国学の特化した発展方向を模索するための定期的な学術イベントとして機能してきた。このような成果をもとに、今年は大洋州地域における韓国学研究の動向を把握し、現地の韓国学研究者たちの声を聞くために、大洋州韓国学会と共同で主催することとなった。


「AKS-KSAA 韓国学国際学術会議」は、オーストラリア・キャンベラにあるオーストラリア国立大学で12月5日(火)から12月6日(水)までの2日間にわたって開催され、「パンデミック以降の韓国学の突破口」をテーマに約60人による発表が行われた。開会式では、オーストラリア国立大学・アジア太平洋大学のヘレン・サリバン(Helen Sullivan)学科長とキム・ワンジュン駐オーストラリア大韓民国大使の祝辞、アン・ビョンウ院長の歓迎挨拶が行われた。アン・ビョンウ院長は歓迎挨拶で、大洋州韓国学会は韓国学の裾野を広げ、研究を深めることに非常に重要な役割を果たしてきたとした上で、今回の学術大会で紹介される多彩な最新研究成果は、今後の本院の海外韓国学事業の推進と計画の策定に大いに役立つだろうと強調した。


米ジョージ・ワシントン大学のキム・ジス教授は「国際化/多様化する韓国学:展望と挑戦」、オーストラリア国立大学のファン・ギョンムン教授は「韓国歴史学の挑戦と褒賞」をテーマにそれぞれ基調講演を行った。一般発表は、テーマに合わせて計17のパネルで行われ、韓国の歴史や言語、文学、社会、文化、政治、経済、人類、芸術など、さまざまな分野の最新研究成果が発表された。発表者の所属国は、韓国やオーストラリア、ニュージーランド、イギリス、日本、アメリカ、中国、台湾、シンガポール、ロシア、メキシコなど多岐にわたり、参加者数は100人以上に達した。


学術大会の前日である12月4日(月)には、韓国学中央研究院の後援で「KSAA 大学院生ワークショップ」が開催された。大学院生ワークショップでは、大洋州地域の複数の大学の教授が学術的な作文や論文の出版、求職活動、自己管理など大学院生にとって欠かせないテーマで講演を行った。その後、大学院生の参加者たちがそれぞれの研究テーマと方法論を発表し、小グループで担当教授から発表文へのフィードバックをもらった。オーストラリアやニュージーランドの各地から約15人の大学院生が参加した今回のワークショップは、大洋州地域で次世代の韓国学者を育成する上で重要な土台となるイベントとなった。


また、今回の学術大会では、過去の韓国学中央研究院フェローシップの受益者であるハン・ウンジョン教授(Salisbury Univ.)、イ・ジョンウ教授(Univ. of Edinburgh)、パク・ホンジェ教授(Western Sydney Univ.)が本院の支援を受けて一般発表者として参加し、最近の研究成果を共有したほか、AKSフェローミーティングを通じてアメリカやイギリス、オーストラリアにおける韓国学研究や教育の現状、本院の支援方向について議論を交わした。


そのほかにも、学術会議の期間中、本院と国際交流処の事業を紹介するデスクを設け、海外韓国学事業や韓国学資料統合プラットフォームについて積極的に広報活動を行った。これにより、参加者たちに韓国学分野のさまざまな研究や教育の機会について説明を行い、本院が今年4月から開始した韓国学資料統合検索システムに関する情報を知ってもらうことができた。


今回の国際学術会議は、世界中の韓国学者から関心が寄せられた中で成功裏に開催され、大洋州地域の韓国学者たちとの学術的交流と面談を通じて韓国学分野の最新の研究動向を把握し、国際的な協力を強化することができたという点で意味のあるイベントとなった。韓国学中央研究院は今後も、国際学術会議を通じて海外における韓国学の現状を把握し、韓国学の裾野を広げるための戦略を練っていく考えだ。

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